チェストベリーとも呼ばれていて、別名「西洋ニンジンボク」とも呼ばれています。
ヨーロッパの南部からアジア西部にかけて分布しているクマツヅラ科の植物で、5〜6ｍ位の高さの落葉樹です。
昔から生理痛などの婦人科疾患に用いられていましたが、１９世紀になり催乳薬としても用いられるようになりました。

テルペン類は、ほとんどの植物に存在する不飽和炭化水素化合物。
森林浴に行くと、「森の香り」がしてとってもリラックスできますよね。あの香りの成分の一つだと思ってください。
バストアップ効果としてはどのテルペン類か特定できないのでよくわからないのですが、おそらくテルペン類が大脳辺縁系を通してホルモン分泌をコントロールする視床下部に伝わるため、ホルモン調整の役目を果たすものと思われます。

「トリテルペン配糖体」で聞いたことある方もいるかと思いますが、トリテルペンは食物繊維のひとつで小腸から吸収されずにそのまま排出されるため、砂糖のように体内に蓄積されたり脂肪になったりする心配がない糖のことで、羅漢果に含まれることで有名です。

フラボノイドとは、「フラバン」を基本に一部の分子構造がことなる物質をまとめて総称していて、ほとんどの植物に含まれていて確認されているだけでも４０００種類以上のブラボノイドがあります。その生理活性は様々で、抗酸化作用・抗ガン作用・抗菌、抗ウイルス作用・血圧上昇抑制や、その他にアレルギーに対しての抵抗力や虫歯予防にも効果があることが分かっています。有名なイソフラボンもフラボノイドの一種なのです。
チェストツリーには果実部分にフラボノイドを含み、カスチシン、イソビキテン、オリエンチンなどが含まれています。

イリドイドとは苦味成分のことで、そのままでは科学的に不安定なため、主にグルコースと結合した配糖体の形で存在していて、様々な植物に含まれています。血圧降下作用・沈静作用・殺菌作用などあるとされる抗酸化物質です。
チェストツリーに含まれているのはアグニサイドと呼ばれるものです。

脳の脳下垂体へ働きかけて、黄体形成ホルモンの分泌を促進させると同時に卵胞刺激ホルモンの分泌を抑制させます。これにより、プロゲステロンの産生が促されてホルモンバランスを正常な状態へ戻してくれます。すると、プロゲステロンの働きによって腺胞や腺小葉といったバストのボリュームを支える部分の発達を促進させてくれます。

また、プロラクチンと呼ばれる、催乳ホルモンがあるのですが、このホルモンが異常にたくさん分泌されると妊娠していないのにお乳が出たり、生理が止まってしまうことがあります。これを「高プロラクチン血症」というのですが、チェストツリーにはプロラクチンの分泌を抑える働きもあります。

妊娠初期にはホルモン分泌に影響を与える可能性がありますので使用は控えたほうがいいです。