ヒトは、取り入れた栄養をエネルギーに変えなくては生きてはいけません。その際たくさんの酵素が活発に働いてくれるとよりエネルギー産生がスムーズになります。亜鉛はその酵素を活性化させることで、新陳代謝を高めるという働きがあります。すると、細胞がたくさん作られて発育が良くなり、体温が上がり、血流が良くなり、血液中の栄養素を全身にたくさん送り届けることが出来ます。

また、コラーゲン生成にも関わっているので、亜鉛が不足すると髪の毛がパサパサになったり、お肌が乾燥したりします。体の表面だけではなく、体を作っている細胞と細胞をつなぎ合わせるためにもコラーゲンは使われているため、弾力のないたるんだバストになってしまいます。

そして、亜鉛は女性ホルモンにも深く関わっています。

エストロゲンはエストロゲンとしての作用を表すためには、細胞内の受容体と結合し、更にＤＮＡのある部分に結合ししなくてはなりません。亜鉛はＤＮＡと結合する際になくてはならない成分なのです。また、プロゲステロンもコレステロールから何度かの化学反応を経てプロゲステロンとなるのですが、その生成を促進してくれるのが亜鉛です。

面白いことに、亜鉛のお陰で効果を発揮できるエストロゲンですが、エストロゲンには体の中の亜鉛レベルを下げる作用があるため、エストロゲンばかりを増やそうとすると亜鉛不足になってしまいます。エストロゲン優位な状態というのは亜鉛不足になるだけではなくPMS（月経前症候群）など体にとってあまり良くない状態ですので注意してくださいね。